「部屋の乱れは心の乱れ」という言葉があるように、汚い部屋とメンタルヘルスには、密接な関係があると言われています。今回は、汚部屋と心の状態との意外な関係について解説します。まず、汚い部屋は、「ストレス」の原因となることがあります。物が散乱していると、視覚的な情報量が多くなり、脳が疲れてしまいます。また、どこに何があるのか分からず、探し物に時間がかかったり、物を紛失したりすることで、イライラが募り、ストレスを感じやすくなります。次に、「自己肯定感の低下」にもつながることがあります。汚い部屋に住んでいると、「自分はだらしない人間だ」「何もできない人間だ」と、自分を責めてしまいがちです。その結果、自己肯定感が低下し、自信を失ってしまうことがあります。また、「うつ病」との関連も指摘されています。うつ病になると、気力や意欲が低下し、身の回りのことに無関心になります。その結果、部屋が散らかり、汚部屋化してしまうことがあります。逆に、汚部屋が、うつ病を悪化させる可能性もあります。さらに、「ADHD(注意欠如・多動症)」との関連も考えられます。ADHDの特性として、注意力が散漫で、集中力を持続するのが苦手、衝動的に行動してしまう、などが挙げられます。これらの特性が、片付けを困難にし、汚部屋化を招くことがあります。しかし、汚い部屋が、必ずしも悪いことばかりとは限りません。前述したように、汚い部屋が落ち着くという人もいますし、創造性を刺激するという意見もあります。大切なのは、自分にとって、本当に快適な空間かどうかを見極めることです。もし、汚い部屋が、ストレスや不安の原因になっていると感じたら、少しずつ片付けを始めてみましょう。