数年前、私の隣に引っ越してきた一家は、いわゆる「ゴミ屋敷」の住人でした。最初は、少しゴミが多い程度だったのですが、徐々にゴミの量が増え、庭にはゴミ袋が山積みになり、悪臭も漂うようになりました。私は、最初、見て見ぬふりをしていました。しかし、夏になると、悪臭はさらにひどくなり、ハエやゴキブリなどの害虫も大量に発生するようになりました。窓を開けることもできず、洗濯物も外に干せない。精神的にも参ってしまい、私は、意を決して、自治体の相談窓口に電話をしました。自治体の担当者は、私の話を親身になって聞いてくれ、すぐに現地調査に来てくれました。そして、隣の家の住人に、ゴミの撤去を指導してくれました。しかし、隣の家の住人は、なかなかゴミを片付けようとしませんでした。自治体の担当者は、何度も足を運び、説得を続けてくれましたが、状況は改善しませんでした。私は、途方に暮れ、半ば諦めかけていました。そんな時、近所の人が声をかけてくれました。「一緒に頑張りましょう」と。そして、近隣住民数名で、再度、自治体に相談に行きました。今度は、私たち住民の切実な状況を、より詳しく説明し、写真や動画などの証拠も提出しました。すると、自治体は、より強力な措置を講じてくれることになりました。最終的に、隣の家のゴミは、行政代執行によって撤去されました。費用は、隣の家の住人が負担することになりました。ゴミが撤去された後、私は、ようやく普通の生活を取り戻すことができました。窓を開けて新鮮な空気を吸い込み、洗濯物を外に干せる。当たり前のことですが、それがどんなに幸せなことか、身に染みて感じました。今回の経験から、私は、ゴミ屋敷問題は、1人で悩まず、周囲の人や行政に相談することの大切さを学びました。
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