苦労して汚い部屋を片付けたのに、一ヶ月も経たないうちに元通り。そんな悲しいリバウンドを経験したことはありませんか。汚部屋からの真の卒業は、一度きれいにすることではなく、その状態を維持することにあります。そのためには、意志の力に頼るのではなく、自然と体が動くような「習慣」を生活に組み込むことが不可欠です。まず、最も重要な習慣が「物の定位置を決める」ことです。全ての物に住所を与え、使ったら必ずそこに戻す。これを徹底するだけで、部屋が散らかる原因のほとんどを取り除くことができます。鍵は玄関のトレー、リモコンはテーブルのカゴ、というように、具体的な場所を決めて家族、自分自身に周知させましょう。次に、「床に物を置かない」というルールを設けることです。床に物がなければ、部屋は格段に広く見え、掃除機をかけるのも億劫になりません。つい床に置いてしまいがちなカバンや上着は、専用のフックや一時置き用のカゴを用意することで防げます。また、汚れを溜めないための「リセット習慣」も効果的です。例えば、「夜寝る前に十分間だけ、リビングを元の状態に戻す」「シンクの食器はその日のうちに洗う」といったルールを決め、一日をリセットした状態で終えるのです。朝、きれいな部屋で目覚めることができれば、その日一日を気持ちよくスタートでき、きれいな状態を保とうという意識も高まります。さらに、物を増やさないための習慣として、「一つ買ったら、一つ手放す」ことを心がけましょう。これにより、家の物の総量をコントロールし、収納から物が溢れるのを防ぎます。きれいな部屋を維持するのは、特別な努力が必要なわけではありません。日々の小さな良い習慣の積み重ねです。これらの習慣が当たり前になれば、あなたは二度と汚い部屋の住人に戻ることはないでしょう。