2025年10月
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外では綺麗好き家では汚部屋という私の告白
私のことを知る会社の同僚や友人は、きっと私が綺麗好きで几帳面な人間だと思っているはずです。デスク周りは常に整頓され、共有スペースのちょっとした汚れにもすぐに気づいて掃除する。外出先では除菌シートを欠かさず、電車のつり革に直接触れることなんて絶対にできない。そう、私は典型的な潔癖症なのです。しかし、誰も知らない私の秘密。それは、一歩家に帰ると、私が足の踏み場もないほどの汚部屋の住人だということです。玄関には脱ぎっぱなしの靴が散乱し、リビングの床は服や雑誌で埋め尽くされている。キッチンのシンクには、いつ洗ったか分からない食器が積み重なり、異臭を放ち始めている。このギャップに、私自身が誰よりも苦しんでいます。なぜこうなってしまうのか。それは、外での生活で全てのエネルギーを使い果たしてしまうからです。他人と共有する空間では、自分の潔癖な基準を維持するために、常に神経を張り詰めています。ドアノブを触るたび、誰かとすれ違うたびに、見えない菌との戦いが始まるのです。その緊張感と疲労感で、家にたどり着く頃には心も体もヘトヘト。そこから汚れた部屋を掃除する気力など、一ミリも残っていません。汚い部屋は、私にとって唯一、気を抜ける場所なのかもしれません。しかし、その安らぎは偽物です。朝、汚い部屋で目覚めるたびに自己嫌悪に陥り、「こんな自分はダメだ」と自分を責める。そして、その落ち込んだ気持ちを隠すために、外ではまた完璧な綺麗好きを演じるのです。この終わりのないループから抜け出したい。でも、どうすればいいのか分からない。潔癖症なのに部屋が汚い。この矛盾は、私の心を静かに、しかし確実に蝕んでいます。